バブーシュの臭いについて。臭いって聞くけど、どのくらい臭いの・・・?

バブーシュの気になる臭いとオススメの取り方について、よく質問を受けるのでお答えします!!!

unmのバブーシュはモロッコの工房と提携して製造しています。
日本のバブーシュはPUや牛皮などを使用しているものもありますが、モロッコのバブーシュは本革(羊やヤギの革)を使っていることがほとんどです。

日本では消臭技術が優れているため、革の独特の臭いがあったとしてもそこまで気になることはないと思います。

ですが、モロッコでは現地の伝統的な皮なめし技術により今でも手作業で行われており、水源が豊かな日本とは違い、水洗いができる回数によっても革の臭いが変わると聞いています。

気になる臭いですが、安いバブーシュほど臭いが強い(獣臭)と言われています。水で洗う回数や皮なめしの際、工程を増やしたり、機械で行うとその分革の原価が高くなっていきます。

値段についてはまた別の記事で書こうと思っていますが、現地のスーク(お土産店)では日本円で1500円前後、もっと値切れば1000円弱ぐらいでバブーシュが手に入ります。unmでは一度そのスークのサンプルを送ってもらったことがありました。縫製は雑だし、、、革の質もものすごく悪く、先着剤ははみ出して丸見え。(笑)一番は臭い!獣臭も獣臭。。。リビングに置いておくだけで家中臭くてたまらない・・・というぐらいの匂いでした・・・

また染色する色によってもかなり臭いに差があります。どの色が臭いがきつい!と一概にいうことができないのですが、unmで仕入れをした中で「これは販売できない・・・」と思ったのは1色。濃い紫でした。
そこから少しトラウマになり、濃い紫を仕入れることができていません。笑

さて、では本題に入ります。

臭いが気になった場合の対処法

その1 陰干し。

実はモロッコは湿度が低く、夏でもジメジメというよりはカラッとしているため、日本で臭いを嗅ぐより現地の方が臭いが少ないんです。
日本の湿度がバブーシュの臭いをより強くしてしまってい流ので、まずは感想させることが大切です。

どうしても・・・・という場合には天日干しをご提案していますが、天日干しは確かに即効性もあるんですが、革が日焼けすることで革の質感が結構変わります。特にunmではヌメ革の製品も多く扱っているのですが、その際肌色に近いピンク色から茶色に変化してしまいます。

弊社で一番人気のウエディングバブーシュに関してはピンクのヌメ革から一気に茶色に変わってしまうと雰囲気がガラリと変わるので色や質感にこだわりのある方はやはり陰干しや扇風機で乾燥させてあげるのが一番良いと思います。

その2 時間が経つのを待つ。

私はあまり気にならないことが多いのですが、臭いの感じ方は人それぞれなので、早く臭いをとりたい!という人には難しいのですが、履いているうちに臭いが取れていきます。

靴下を履いているとあまり感じないのですが、素足で履くと最初の頃は足に臭いが写ります。特に梅雨時期や夏頃は湿気が多くなるため、その時期に履き始めると臭いを感じることが多いかもしれません。

今までに何足かご注文いただいた方でその中の1足がどうしても臭いが強烈で交換して欲しいという連絡が来たことがありました。返品交換期限を過ぎていたこともあり、実際に手元には受け取っていないのですが、その時同時に入荷した同じ色も全て確認しましたが、どの商品もそこまでの差はなく、同時期にプレゼントとして購入してくれた知人も同じ色、同じサイズだったので確認しましたが、そこも問題はなし。なぜその商品だけ臭いがきつかったのかわかりませんが、一つ考えられるのは履く方の足裏の汗の量が多いなどの他の理由も重なってのことだったのかもしれません。

基本的には履いていくうちにどんどん臭いは減少していきますので、履いて履いて履きまくっていただくことをオススメします!

その3 unmの箱に入れて数日置く。

実はunmでは発送時に使用している箱の内部に特殊な加工を施した紙を使用しています。アウトレット以外の商品は全てその箱でお送りしています。
この箱に入れることで匂いが軽減するのですが、この箱のすごいところは!!!
バブーシュを取り出した後は靴箱に入れておいてもらうと匂いが取れちゃう!という優れものなんです。匂いが取れにくいな。。。って思ったら一度天日干ししてもらうとまた復活♪繰り返しつかっていただける箱なんです!

unmではなるべく捨てるものを使わないというポリシーのもと、商品だけでなく梱包にも梱包にもこだわっています!その箱を作る際に四隅に四角い切り端が出るんですが、その切り端も無駄にはしません!保管中の商品一つ一つにその切り端を入れて保管しています。

これはモロッコのバブーシュ店です。

その他 靴乾燥機にかける・ドライヤー

なかなかの強者はこのような手段も使うらしいです。私はここまでやったことはないのですが、乾燥させると匂いは軽減するのでありかもしれませんね。

絶対にやってはいけないこと。

その1 消臭剤を使う。

消臭剤を使って消臭。これはNGです。ヌメ革だとシミになり、そもそも革自体にダメージが・・・化学薬品の匂いが混じって結構気持ち悪い匂いになります。(昔一度やったことがありますが、オススメしません。)

その2 水洗い。

バブーシュの構造になりますが、クッション部分にスポンジを入れています。水洗いしてしまうと、そのクッションに水が入り、中に水が溜まってしまいます。それがうまく乾かず中でカビになるともう一段階匂いに悩まされることになります。水洗いは本当にオススメしません。

私はバブーシュ歴かれこれ7年ぐらいなのですが、子供が毎年胃腸風邪にかかる冬にバブーシュを汚され、一度丸洗しましたが、冬なので全然乾かず・・・結局捨てて新調しました。

私はかれこれバブーシュに関わって7年目になりますが、個体差もあり、入荷してすぐに「今回匂いきついな・・・」と思う時もあれば「あれ?今回全然マシやな〜」と思うときも。これはスタッフと一緒に開封・検品しているので私の個人的な乾燥だけではないとは思いますが、時期や色によって匂いの強弱はあります。ただ、安いサンプルをとった時には明らかに耐えられない程の強烈な匂いがあり、ここには明らかに元々の羊の匂いというよりはその後の処理や保管によるものの差が大きいと感じています。

どんなバブーシュを選べばいいの?

匂いに関しては個人差も大きいのでこれが確実に正解!ということは断言しにくいのですが、、、

匂いに関してだけでなく、縫製や日本に着いてからの保管・管理についても併せてお伝えするのなら、低価格帯のものは品質まで求めるのは少し難しいかな・・・と思います。

仮にスークの商品を1000円で仕入れたとして、1000円では売れないですよね。そこには1000円と国際送料、輸入した時にかかる関税、販売先でかかる手数料などが入ります。

革の関税は特別なルートでなければ30%です。インドネシアや幾つかの国では関税が免除されるなど特別な優遇制度がありますが、これもなかなかハードルが高いものです。。。

モロッコからの輸入だとこの制度は使えないので1000円で仕入れても1300円のコストがかかります。仕入れが2000円だった場合は2600円になります。こうやって仕入れの原価は上がりますので、どうしても革製品は高額になってしまいます。

先ほども書きましたが、皮なめしの部分から工程が増えればその分コストがかかりますので革の原価が上がります。そして日本でも保管を徹底すれば場所代や人件費がかかりますので、安いものに関してはそれなりにどこかを削っていると思ってもらって間違いないかと思います。

ただ!!!!

安い商品でも見た目は同じ!というものもたくさんあります。
見た目が同じで安く買えて家で匂いに関しての対応を時間をかけてできる!という方は手に取りやすい価格のものを選んでいただいたほうが絶対に良いと思います。

unmは革の仕入れから製造、日本に入って来てからの保管や管理にも気を遣っているのでどうしてもお値段が上がってしまいますが、目的や用途に併せてレビューを見て購入していただくことが一番かと思います!